2026/07/18-19 技術委員会 明神岳主稜~前穂高岳

2026/07/18-19 技術委員会 明神岳主稜~前穂高岳
山行報告書
[カテゴリー] 技術委員会
[山 名] 明神岳主稜(2931m)~前穂高岳(まえほたかだけ)(3091m) バリエーションルート 1泊2日(主催:日本山岳会 岐阜支部 技術委員会)

[報 告]

日本山岳会岐阜支部技術委員会の山行として、明神岳のバリエーションルートから前穂高岳へ抜ける縦走を1泊2日で実施しました。明神岳は、いにしえには穂高連峰全体を指す名前であり、信仰の対象として祀られてきた山です。現在この山に登山道はなく、自分たちでルートを見出しながら進むバリエーションルートとなっています。今回は総勢7名でこのルートに挑みました。

1日目はまず岳沢へ向かい、途中の7番標識から右に入って、道のない南西尾根を進みます。途中から岩のナイフリッジが現れますが、これを越えていくと5峰台地へと突き上げます。ここまでは大変な急登で、登りの暑さに辟易しましたが、なんとか全員で登り上げました。台地は広々とした地形で、幕営適地として「憧れの台地」とも呼ばれ、眼下には上高地の景色が綺麗に見えます。4人用テントを2張り張れる適地を見つけて幕営し、しばらく外で談笑していましたが、酒を飲んでいるうちに雨が降り出したため、やむなく全員テント内に撤収しました。夕方には雨は止んだものの視界はあまり利きませんでした。それでも、ここまで登ってきた思いと達成感で皆の談笑に沸き、夕食を食べて就寝しました。

2日目は朝3時半に起床して出発。朝の天候は良好です。5峰を登るまでしばらく時間がかかりましたが、皆でゆっくりと登ります。その後はルートファインディングがなかなか難しく、皆結構難儀しながら登りました。ルートファインディングは草付きを見ながら踏み跡を探すのですが、一般登山道に慣れていると、なかなか見つけることができません。こうした経験を積める機会はなかなか貴重だと思います。4峰、3峰と歩を進めていきますが、特に難しいところはありません。明神岳にはもともと道があったとされており、基本的には踏み跡さえ見つければ大きな困難はないルートです。

2峰の山頂まで上がると、そこからは25mと15m、2段の懸垂下降となります。岩登り訓練の成果か、1回の懸垂下降を7名で25分で通過することができ、これは訓練の成果があったといえるでしょう。そして待望の主峰(明神岳)に登り上げますが、ここで終わりではありません。主峰からはクライムダウンのルートが見つけにくかったため、残置支点を使って懸垂下降でテラスまで降り、テラスからは奥明神沢のコルに向かって進みます。この先はもう一般道程度かと思っていましたが、コルへの最後の下りは懸垂下降でしか降りられず、全員で懸垂下降をしました。

前穂高岳までの道のりは長かったものの、登頂した時には感無量でした。山頂の手前では雷鳥にも会うことができ、非常に良かったと思います。下りの重太郎新道は皆すでに足に疲れが来ており、なかなか難儀しましたが、それでも16時までに上高地に下山することができました。休日の混雑で上高地バスターミナルまでの行列は大変で、そこには少し辟易しましたが、技術委員会として大変充実した山行となりました。


[日 時] 2026年7月18日(土)~19日(日)
[登山口] 上高地・岳沢登山口
[参加者] 参加人数:7名
[コースタイム]
《1日目》7:45 上高地バスターミナル 7:47→7:54 カッパトイレ→8:03 日本山岳会上高地山岳研究所→8:34 岳沢湿原・岳沢登山口 8:56→12:35 岳沢風穴 12:46→12:53 明神5峰南西尾根の肩→明神岳5峰(幕営)
《2日目》5:43 明神岳5峰 6:18→6:26 明神岳4峰 6:31→6:55 明神岳3峰 6:58→8:36 明神岳2峰 8:38→9:38 明神岳 9:59→11:12 奥明神沢のコル 11:28→11:58 A沢下降点 12:23→12:44 前穂高岳 12:46→12:47 北尾根Ⅱ峰 12:49→12:57 前穂高岳 13:09→13:27 紀美子平 13:36→13:48 雷鳥広場 14:04→14:10 岳沢パノラマ 14:20→14:51 カモシカの立場→15:39 岳沢小屋 15:43→15:48 見晴台 15:57→16:18 岳沢風穴→16:18 岳沢湿原・岳沢登山口(ゴール)
[ヒヤリハット] この山行におけるヒヤリハットは、ルートファインディングに関するものです。ルートそのものが見つけにくいことに加え、懸垂下降の際に先に降りた人と同じラインを通らなかったために落石を発生させてしまう場面もあり、一筋縄ではいかないところがありました。しかし、この山行を通して勉強になったことは多く、非常に良い経験になったと思います。

2026年07月18日